My-IoTコンソーシアム 開発プラットフォームの研究開発

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【脱炭素社会実現へ】太陽光発電設備の保守管理をIoTで効率化

2021年03月16日 更新

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 太陽光発電設備の保守業務に使用する検査機器を製造・販売する九州大学発ベンチャー「システム・ジェイディー」(本社:福岡市早良区)。My-IoTを活用して保守業務の効率化に取り組んでいます。My-IoTの強みとは。システム・ジェイディーの伊達博社長にお話をうかがいました。

九大発ベンチャーとして

――システム・ジェイディーは九大発ベンチャーだそうですね。

 システム・ジェイディーは九大発ベンチャーで2002年に創業しました。設立当初は半導体の製造検査を主力事業としていましたが、リーマン・ショックの影響で事業転換し、太陽光発電設備の保守業務に使用するテスター「SOKODES(ソコデス)」の製造・販売を中心に、太陽光発電設備の保守管理業務の効率化に取り組んでいます。

――「SOKODES」とは面白いネーミングですね。

 「Solar(ソーラー)」「KOSHO(故障)」「Detecting(ディテクティング)」「System(システム)」の頭文字を取ってSOKODESと名付けました。「故障箇所を『そこです』」と教えてくれるという意味も込めています。

 最新型の携帯型SOKODES GFは、業界で初めて太陽光パネルの断線や地絡(電流が大地に逃げてロスすること)している箇所をピンポイントで推定することを可能にした検査器で、台湾へも輸出しています。

携帯型の「SOKODES GF」

点検作業員の健康管理にIoT

――システム・ジェイディーでのMy-IoTの活用について教えてください。

 太陽光発電施設の点検作業に従事する作業員の体調管理に、My-IoTを活用しています。太陽光発電設備は広い土地に太陽光パネルが並んでいます。例えば「メガソーラー」と言われる発電規模が1000kW以上の大規模太陽光発電施設になると、太陽光パネルを設置するだけでも1万5000平方メートル以上の土地を要します。

 日照に適した場所に建設しているので、夏場になると熱中症の危険性が高まります。作業員はイヤホン型のデバイスを身につけ、体温などの情報を常にチェックしています。異常な数値を検知すれば、同じ作業現場にいる別の作業員に安否確認のアラートを通知して知らせます。

 今後、点検記録の報告作業を自動化できないか、検証を進めています。作業工数が減ることで、作業員の負担軽減につなげていきたいと考えています。

伊達博社長

――My-IoT活用のメリットは?

 My-IoTでは、私たちのニーズがソフトウェアの開発チームに届きやすいと感じています。ユーザーの課題を共有しやすく、自分たちにあったIoTサービスを迅速に提供してもらえることに期待感を持っています。こういったスピード感は私たちのようなベンチャーにとっては何よりも魅力的です。

――会社のこれからについて教えてください。

 地球温暖化対策を推し進める「脱炭素社会」に向けた動きが国内外で加速しています。日本政府は、地域や家庭で消費する電力は太陽光発電などの自家発電で賄う「エネルギー収支ゼロ」を、新築・既設を問わず住宅や工場などへ普及させ る方針です。

 太陽光発電は、大規模施設中心から各家庭単位の自家発電へ移行していくとみられます。ソーラーパネルの保守管理業務も件数が増えることが考えられます。IoT活用した保守管理業務の効率化は、日本の脱炭素社会の一日も早い実現に貢献できると考えています。

株式会社システム・ジェイディー

所在地
福岡市早良区百道浜3-8-33 福岡システムLSI総合開発センター4F
創業
2002年3月
代表者
代表取締役社長 伊達博
売上高
8000万円
公式サイト
https://www.system-jd.co.jp/
事業内容
主要事業は太陽電池アレイ向け検査装置の開発、太陽光発電設備の故障診断サービス。

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